ご協力のお願い

検査の説明

HTLV-1感染者の方を募集しております。ご協力のお願い

現在JSPFAD直轄で検査するのは上記2項目だけです。

これら項目に関しては協力者の方が特に希望された場合、JSPFAD担当主治医の判断により検査結果を協力者の方にお知らせすることができます。

また、いただいた血液より得られた検体(血しょう、血球細胞、DNA)は大切に保存され、HTLV-1に関する研究を行う研究機関に研究内容の厳密な倫理審査ののちに供与され、上記項目以外の検査(遺伝子多形解析を含む)に用いられることがあります。

もちろんこれら研究機関には完全なる匿名で供与されます。
これらの検査結果に関しては実施時期が未定で、しかもその意義が明らかとなるまでの期間も不確定ですので、結果を協力者の方にお知らせする事は原則できません。

もし上記JSPFAD直轄項目以外の研究検査に使用されたくない場合は、お申し出により保存検体を破棄することもできます。

しかしながら、HTLV-1関連疾患の研究推進の為にも何卒ご理解ご協力いただければ幸いです。

sIL-2R量測定

リンパ球系細胞の異常増殖やウイルス感染・炎症亢進などにより、リンパ球系細胞の細胞膜表面にたくさん現れるIL-2R (α鎖) という物質の分解可溶化産物 (sIL-2R) の量を測定します。

これらの現象が起こった時にどうしてIL-2R (および sIL-2R) がたくさんできるのかはまだよくわかっていません。

基準値は220~530 (U/mL)ですが、風邪などでも一時的に値が上昇することがあり、例え基準値を上回っていても他の身体的状況から医師が問題ないと判断する場合もあります。

おおまかな検査の流れ

血液から血しょう成分を分離して、sIL2Rと特異的に結合することができるsIL-2R抗体を固定した容器に入れて血しょう中のsIL-2Rを結合させます。

酵素を結合させたsIL-2R抗体を加え、さらに結合反応させます。sIL-2Rの量が多いと結合できる酵素結合抗体の量も増えます。

酵素に対する反応基質を加えます。

酵素により基質が反応生成物に変わります。

反応生成物の量を測る事により間接的にsIL-2Rの量を推定します。
血しょう中にたくさんsIL-2Rがあると、酵素が結合した抗体がたくさん容器の中に残り酵素量が増え基質を反応する力が強くなり、結果反応生成物の量が増えます。

プロウイルス量(感染細胞率)の測定法

無症状のHTLV-1キャリアの多くの方は、血液中の感染細胞数は数%位、つまり細胞100個につき感染細胞は数個とたいへん微量です。

またHTLV-1ウイルスDNA自体がヒトのDNAに比べてたいへん小さく、多くは感染細胞1個につき1分子しか存在しないことから、そのままで検出することは現時点では不可能です。

そこでPCR法(ポリメラーゼ連鎖反応法)という、特定のDNA領域を増幅する技術を用いて、HTLV-1ウイルスDNA領域を増幅することによりHTLV-1ウイルスDNAの検出を可能にしています。

こちらの検査で使用しているリアルタイムPCR法とは、PCR法を基により微量のDNAを正確に定量するために開発された方法で、PCR法を行う機械に、増幅されていくDNA量を即時応答(リアルタイム)で検出する機械を結合させたものです。

おおまかな検査の流れ

提供していただいた血液から抽出したDNAに、HTLV-1ウイルスDNA増幅検出用試薬と全体の細胞数の知るための指標となるヒトDNA増幅検出用試薬を加えます。

あらかじめ分子数が分かっているHTLV-1ウイルスDNA断片試料を作り、同様に増幅検出用試薬を加え、一緒にリアルタイムPCR機にかけます。

あらかじめ分子数がわかっている細胞数計測用ヒトDNA試料を作り、同様に増幅検出用試薬を加え、これも一緒にリアルタイムPCR機にかけます。

(2)の試料の増幅具合と比較することによって(1)の検体中に含まれるHTLV-1ウイルスDNA量を求めます。

(3)の試料の増幅具合と比較することによって(1)の検体中に含まれる細胞数を求めます。

(4)と(5)の結果から検体に含まれる全細胞数がどれくらいか、そこに何分子のHTLV-1ウイルスDNAが存在しているかが分かるので、その比を求めることで感染細胞率を算出します。

プロウイルス量(感染細胞率)測定結果の考え方

感染細胞率の数値とHTLV-1関連疾患との詳しい関係は、このプロジェクトにより現在調査中です。

無症候性キャリアでは2~3%くらいの事が多いようですが、数値の高い場合でもクローン性(単一性)検査で陰性だと、なんの症状もなく健康に暮らしているケースが数多く見受けられます。

PCR法(ポリメラーゼ連鎖反応法)とは